風待くだもの店~その6~

更新日:2021年6月13日



暗い気持ちで次の日を迎えた少年に、さらなる驚きが待っていた。

岩倉さんが、停学になっていた。

間抜けなことに、それを知ったのは、その日の放課後だった。

前日、先に帰ったことに激怒された少年は、律儀に教室でひとりで待っていた。

でも、待てど暮らせど彼女は来ない。

迎えにいこうにも、迂闊に彼女の教室に顔を出せば、またキモイの合唱が待っているだろう。

なので、動きようもなかった。


「よう、坂谷。どうしたんだ。珍しいな。今日は居残りで勉強か?」


部活終わりのクラスメイトの男子が、教室にぽつんと佇む少年に声をかけてきた。