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いまどきどうして八百屋さん?~自己紹介~

更新日:2023年2月2日


↑友人たちが集まって、八百屋テクテクのテーマを作ってくれました!(画像タップでYouTubeに飛びます)

八百屋テクテクの想いがギュッと詰まった素敵な曲です。これを聞けば、八百屋テクテクのことがまるわかりかも!?

ぜひ聴いてみてくださいね!!


このページの目次





★はじめまして。八百屋テクテクです。

八百屋テクテクは、2017年10月16日にはじまりました。街角から八百屋さんが姿を消している中、どうして八百屋さんをはじめることになったのでしょう?

確かに、今は野菜はどこでだって買えます。行きつけのスーパーさんがあれば、すぐに手に入れることができるでしょう。

また、ネット販売も盛んです。農家さんから直接、野菜を買える時代です。

八百屋テクテクがはじまったのは、そんな、野菜だけを扱っている八百屋さんでお買い物をする機会が、めっきり減ってしまった頃です。



でも。

どこでも野菜が買えるようになった一方で、私たちは、野菜のことを知る機会を失ってしまったんじゃないかなと。

八百屋さんは、身近にいる、野菜の専門家です。そして野菜は、専門家を必要とする、大変複雑な分野なのです。

そんな野菜の専門家が、街から消えてしまいました。

私たちは普段、何気なく野菜を食べています。なので、とても身近な存在のはずですよね。でも「あなたは野菜に詳しいですか?」と訊かれた時、「はい、詳しいです」と自信を持って応えることができますでしょうか?

たぶん、そう応えられる人は、なかなか少ないと思います。

いやいや、それも当然の話です。野菜に関わる話は、とても幅が広いからです。栄養学はもちろん、野菜をどうやって育てるかの農学、どう料理したらいいかの調理方法。最新の品種、今のトレンド、流行の病気と対策など、仕入れておきたい情報が山のようにあります。さらに、これは私が八百屋さんになって気が付いたのですが、経営学や流通販売学に心得があると、野菜を取り巻く状況がよりはっきりわかるようになります。野菜は、作って終わりではなく、いろんな人の手を経由して、はじめて私たちの口の中に入ります。その間の話もまた、非常に重要なのです。

このように、美味しい野菜を手に入れようとした場合、専門的な知識が必要になってくるわけなのです。

逆に言えば、専門的な知識がない人が青果の仕事に携わるのは、大海原を羅針盤なしで航海するのと同じで、目指すべき方向がわからないまま進んでしまうでしょう。これでは、その船に乗る多くのお客様を路頭に迷わせることになります。



悲しいかな、野菜の事情にある程度詳しい私が眺めている限りですと、野菜を取り巻く現状は、決してよいものではないように思うのです。

なぜなら、野菜に携わる多くの人が、野菜に関する知識に乏しく、先の例で言うところの、大海原で路頭に迷ってしまっているからです。


上記の関連記事は、野菜を取り巻く一例ではありますが、ここに問題意識を持つ人が青果業界において少なくなってきています。

野菜の専門家である八百屋さんが少なくなったことで、美味しい野菜が手に入らなくなってしまった一例と言えるでしょう。



こんな時代だからこそ、八百屋さんは唯一無二の活躍できる、と私は思っています。

一番いい時期に、腕のいい農家さんの、一番いい野菜を、一番いい方法で、美味しく食べる。そんな提案ができるのは、野菜のことをよく知っている八百屋さんだけです。

美味しい野菜を作ってくれる農家さんと、美味しい野菜を望んでいるお客様。その間に八百屋テクテクが入ることで、両方をうまく繋げていきたい。

その両方をうまく繋げる役割として、八百屋さんという存在が必要なんだよと、もっと多くの人に広めていきたい。

そう、願っています。




★八百屋テクテクの野菜って、美味しいの?

八百屋テクテクと、普通のスーパーさんとの違いは、2つあります。


1つ目は、方針の違いです。

スーパーさんの野菜の販売の仕方は、「オトリ作戦」です。安い野菜でお客様の目を引いて来店してもらい、他の利益の乗ったジュースやカップ麺などの商品と抱き合わせて販売することで、利益を回収するのがセオリーなのです。なので、仕入れるうえでは「安い野菜はどれか?」が最重要になってきます。

一方の八百屋テクテクは、野菜に対して、正攻法で挑んでいます。

本当に美味しい野菜を見極めて、その美味しさをいかに損なわせず、お客様にお届けできるか。そこに苦心しているのです。

お客様に喜んでもらえるよう、できたてのお惣菜を作るお惣菜屋さんと、大量の冷めたお惣菜を薄利多売する量販店との違いのようなものです。本当に美味しいモノを食べようと思った時、私たちが頼りにするのは専門家のいる専門店でしょう。


上記は果物の記事となっておりますが、野菜にも通じるところがあります。



2つ目は、福井の腕のいい農家さんを選んでお取引をしている点です。

福井は、昔から美味しい米と蕎麦の産地として有名ですが、それはつまり、米や蕎麦の生育に適した土地であることの証明でもあります。正しく巡る春夏秋冬、澄んだ空気、透き通った水、その土地で腕のいい農家さんが野菜を育てれば、美味しい野菜が出来上がるのは、至極当然の話なのです。



ところが、福井の野菜の美味しさというのは、まだまだ認知されているとは言えないでしょう。福井は、魚の美味しい場所として広く認知されていますが、それは、魚にこだわるお店がありとあらゆるところにあるからです。なので、県内外の人は、福井の美味しい魚に気軽に触れることができ、楽しむことができます。一方で、野菜にこだわるお店は、他県と比べてもまだまだ少ないと感じます。福井の野菜を全面的にPRしているお店が少なく、福井県内の人すら、福井の野菜を楽しむことが難しい状況にあります。福井はそれだけ、美味しい野菜を手に入れるための仕組みが、まだまだ整っていないのです。

福井の美味しい野菜を、もっと知りたい、食べたい、使いたい。そんなご要望にお応えできる専門店が少ないのが、現状なのです。

そんなご要望に少しでも応えられるよう始まったのが、八百屋テクテクなのです。




★八百屋テクテクでお買い物するには?

八百屋テクテクでは、オンラインショップの運営と、福井市坂井市圏内への配送を行っております。


①オンラインショップにつきまして。


現在2サイトをご用意しております。

ご利用用途にあわせてお選びくださいませ。

↑上記の画像をクリックでリンク先に飛べます。


現在販売できる商品のみ、お取り扱いをしております。

旬が外れれば販売終了となります。すぐに買えるものをお探しの方は、こちらにどうぞ。

なお、野菜セットや、保護猫支援セットなどは、旬の野菜、果物を詰め合わせておりますので、いつでも購入可能です。

Yahoo!の管轄になりますため、支払い方法を複数ご用意しております。

Yahoo!の会員の方は、お買い上げ金額に応じてTポイントがたまります。



↑予約販売商品はこちらの画像からどうぞ。

八百屋テクテクでお取り扱いしている野菜、果物は、美味しく食べられる旬を大事にしているため、販売期間が非常に短いです。

野菜、果物によっては、数が少ないため予約販売しか受け付けられないものもございます。

あの気になる野菜、果物を見逃したくない方は、ぜひ予約をしちゃいましょう。

商品ページに、毎年の出荷時期を掲載しています。※あくまで予定ですので、前後する場合もございます。

商品が入荷次第、出荷をさせていただきます。

また、お支払い方法は銀行振り込みと、クレジットカードのみとなります。



②福井市、坂井市圏内への配送につきまして。


福井市、坂井市の配送圏内に限りますが、(1)個人宅様へと、(2)飲食店様、企業様へと、配送を承っております。

八百屋テクテク店主が配送をいたします。野菜に詳しい八百屋さんが直接お伺いしますので、会話をしながら購入できます。

「この野菜は、こういう理由で、美味しい」というお話をさせていただいております。



(1)個人宅様への配送につきましては、オンラインショップの品目からお選びいただけます。定期配送でも1回のみの配送でも承ります。


「定期的に野菜を運んでほしい」「梨やぶどうなど、福井の果物を楽しみたい」など、野菜に関するご要望にお応えしております。ぜひ、ご相談くださいませ。


(ページ下部に、電話番号とメールアドレスがございます)



↑お取引をお考えの方は、こちらへどうぞ。お取引に関する詳細を掲載しています。




★八百屋テクテク店主です。



ここまで見てくださってありがとうございます。

最後に、店主個人の紹介を、少し、させていただきます。



店主は、福井県福井市北部にある、森田町出身です。

森田町、という名の通り、先祖代々農業で生計を立てていた地域です。細かい地区割でいうと、天池、という地域なのですが、ここも名前のとおり、昔は沼地でして、これまた稲作に適した土地でした。

私は、稲作農家の生まれとして、小さい時から農業を見聞きする環境におりました。


また、店主の名前は酒井聖人といいます。

名前の聖人は、浄土真宗の祖である親鸞聖人からつけられました。福井は浄土真宗との関りが深い、信心深い地域です。私は特に宗教に熱心というわけではないんですけれども、それでも正信偈くらいなら、つまらずに読み上げることができます。

そして、酒井という名ですが、明治時代に士農工商の身分制度が撤廃され、誰もが苗字を名乗るように義務化された時、天池地区にいた農民たちのほとんどは、「酒井」と名乗るようにしたそうです。なので、私の実家を含めて、天池地区のほとんどが、酒井となっています。これは、酒に関するこだわりが強い人々だったのではなく、「苗字に上下関係が発生しないよう、みんなで一緒の名前をつけよう」という、気配りがあったためだと考えています。この苗字のつけ方にも、どこか、仏教的な信仰心のようなものが見える気がするのです。


このように、私の出自は、代々受け継がれてきた農業と、信仰心とで、はじまっているわけです。



私は学生を卒業したのちは、青果の道へと足を踏み入れました。

これは、実は自分で望んだわけではありません。就職先がスーパーだったんですけれども、そこで青果部門に任命されて、青果の仕事をはじめたわけです。実家が農家だったとはいえ、この時はそこまで青果物に思い入れがありませんでした。

今思えば、そこでの青果物は、無機質な数字でしかありませんでした。売上高、値入率、ロス率、廃棄率など、数字で語られるべきものでした。よく売れるものを大事に扱い、あまり売れないものには手を付けない。こうすることで効率が上がり、数字が上がり、評価される仕組みでした。

もっと言えば、現場で働く従業員は、本部の駒でしかありません。本部の人間の機嫌を損なわないよう、あれこれと気を遣うわけです。視線が本部に向くばかりで、目の前にある野菜と、目の前のお客様のことが、二の次になっていました。会社勤めなら、よくある話ですよね。


このようなサラリーマン生活を、多くの方は、どこか諦めの境地で過ごしているのではないのでしょうか。間違っていることは、うすうすわかっているけれども、でもどうしようもない…むしろ、会社の駒になって働くことが自分の生活にとって最優先であり、それ以外は、取るに足りない細事なのだ、と。

私もまた、サラリーマンとして会社勤めをし、見て見ぬふりをして過ごそうとしました。現状に満足し、または我慢し、いち会社員として、身分相応に働いていこうと思いました。


ところが、歳月と経験を経て、青果物の知識が私の中に蓄積していけばいくほど、矛盾や疑問が大きくなっていきました。よくない方向に向かっていることは認識できていても、何も手を打てないでいる。そんな歯がゆい状況が続いたのです。



そんな私に、独立開業の選択をさせたのは、もしかすると私の原点である、農業と、正しい行いをするよう心掛ける信仰心だったのかもしれません。青果物に関する、間違った認識、間違った行いが横行し、また改善の余地がない現場だということを認識した時、私の足は、自然と独立開業の道へと、一歩を踏み出していたのです。


今は、八百屋さんが少ない世の中となりました。

また、私が八百屋さんをやろうとした際「成功しないに決まっている」と決めつけてきた人も何人もいました。八百屋テクテクは、そんな嘲笑の中から、始まったと言えます。

ところが不思議なことに、営業していくうちに「八百屋さんいいですね」と言われることが、だんだん多くなっていくことに気が付きました。お取引先様も、歳月を追うごとに増えました。それどころか、ついには保護猫支援活動を始めるなど、いつの間にか、私は、手を差し伸べる側に回っていました。


「テクテクさん、いい野菜がありますよ」と、一番きれいで立派な野菜を優先して出してくれる農家さんがいます。それも、私の集荷時間に合わせて、畑から野菜を収穫し、待っていてくれるのです。

「テクテクさんが野菜を持って配達に来たんだけど、今から店に来ない?」と、電話で近所の人に声をかけてくれる、配達先の飲食店の方がいます。私が持ってくる野菜が美味しいので、待っていてくれる人がいるのです。


世のなかの不思議というものを、ここにきて、強く感じています。

「世の中金だよ」と、今はしきりに言われる時代になりました。お金を儲けることが、一種のステータスのようになっており、そのためなら他人をも騙し、ずるく生きることが正解だと。そんなふうに発信する人がいますし、そう本気で思っている人も、少なくないと感じます。

でも、私にとっては、どうも、世の中というのは、野菜と、よい行いをしようとする心がけによって、回っているものなのだと思えて仕方がないのです。

先の農家さんは、お金のために、私を待っていてくれているわけではありません。まだ朝も寒い中、冷たい朝露をかき分けて、野菜の収穫に向かい、その中でも一番いい野菜を出してくれているのは、しいて言えば、私のためです。私が自分でいうのもなんですけど、私のためなのです。

私がお届けした野菜が美味しいからといって、近所の人を呼んだとしても、飲食店の人のフトコロには一円たりとも入りません。でも、先の飲食店の方は、それを喜んで行ってくれるのです。


ひとを助け、または助けられるのが、ひとの世だと思うのです。

そして、ひとを助けるためには、正しい認識が必要です。私は野菜の分野において正しい認識を身につけて、そのうえで、八百屋さんとして、社会活動を正しく行おうとしました。私の、八百屋さんとしての正しさとは、野菜をとりまく状況を少しでも良くできるようにすることです。

この思いは、しかしながら、口で語ったことはほとんどありません。ましてや、忙しい農家さんやお取引先様相手に、喧々諤々と語るなんてことはいたしません。

でも、想いは、行動になります。何が八百屋さんにとって正しいか、どうしたら野菜と向き合えるか、どうしたら、もっとみんなに野菜のことを知ってもらえるか、を常に意識して行動してきた結果が、今の、私を取り巻く環境になっているのだと思っています。八百屋テクテクを支えてくれる、八百屋テクテクを支持してくれる、多くの皆さんに、美味しい野菜をお届けするのと同時に、正解を出し続けていきたいと、そう考えています。


私、八百屋テクテク店主は、そういう人です。



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