越のルビーがなぜ美味しいのか



産地:福井県福井市産


出荷時期(目安):春 秋



越のルビーは、福井県特産の、ミディトマトの一種です。



通常は一口で食べられるぐらいの大きさで、大きいものだとピンポン玉サイズくらいのものになります。

このサイズのトマトは、大玉トマトとは違って、赤くしてから収穫できるので甘みが強いという特徴があります。

「えっ、トマトって、赤くしてから収穫してないの?」って思うかもしれませんが、通常トマトは青いうちから収穫して、輸送中に赤くします。赤くなってから収穫したのでは、輸送中にトマトが潰れてしまうんですね。トマトは、赤くなると、柔らかくなってしまいますから。

ところが、このミディトマトという小さいサイズのトマトは、赤くしてから収穫しても、潰れにくいという特徴があります。

大玉のトマトと比べて、皮が硬いからなんです。

なので、ある程度赤くなるまで育てても、輸送に耐えられるというわけなんですね。



これが、ミディトマトの特徴なわけですが、じゃあ越のルビーは他のミディトマトと比べて何が違うのでしょうか?

それは、越のルビーの皮の柔らかさにあります。

越のルビーは、皮が薄く、皮ごと食べても全然気にならないという特徴があります。



「えっ、ミディトマトは輸送に耐えられるように皮を固くするのが特徴じゃないの? それなのに皮を柔らかくしたんじゃ、赤く熟成できないんじゃないの?」

と思われた方、そうなんです。

越のルビーは、赤く熟成しつつも、皮の柔らかさを追求した、非常に繊細なトマトなんです。



トマトというのは本来、栽培するのが非常に難しい野菜です。

その上、このギリギリな調整をするには、いろんな条件が必要になってきます。

越のルビーという、福井生まれの品種をただ植えればいいという問題ではありません。土壌、水、時期、そして農家さんの腕…ひとつでも狂えば、本当の越のルビーの美味しさを発揮できません。

越のルビーを、真の姿に成長させるのは、農業の中でも最難関の一つと言えるでしょう。



実際、福井生まれの越のルビーですが、福井市場での反応はイマイチです。

「このトマト、美味しいと思ったことがない」と、熟練の市場関係者は口にします。

それだけ、越のルビーという名前の、不出来なトマトが大量に流通しているというわけなんです。

実際、越のルビーで検索してみてください。

越のルビーの販売サイトがいくつも引っかかると思いますが、「さんざん煽っているわりには、期待外れだったなぁ」というレビューが多いと思います。



ただ苗が、越のルビーであればいい、というものではないんです。

越のルビーは現在、福井県中で栽培されていますが、本当に美味しい越のルビーを生産できるのは、ほんのごく一部、それも限られた期間だけなのです。



まず、【土壌】

八百屋テクテクの越のルビーは、福井市白方の、三里浜砂丘地の農家さんの越のルビーです。

越のルビーの栽培には、水はけのいい土地が必須条件です。一般的なトマト農家さんは、土壌を改良するため、水はけの良い土壌改良材を畑に入れたりしています。でも三里浜砂丘地は、もともと水はけの良い、トマト栽培に適した土地なのです。いわばトマト土壌界のサラブレッド。



次いで、【綺麗な水

農業用水として九頭竜川の綺麗な水を使っています。福井のお米やお酒、お蕎麦にも使われる、清流です。福井のお米は全国的にも知名度が高く、お酒に関しては毎年皇室献上しています。また福井のお蕎麦は美味しいお蕎麦全国ランキングで1位を獲得しました。どれも淡泊な性質のものなので、素材の良さが味の善し悪しを決めているわけなんですけど、その良さをもっとも引き出してくれるのは、水です。九頭竜川の清流さは、米、酒、蕎麦の分野において、すでに証明されているというわけなのです。

この清流が、越のルビー栽培においても、使用されています。



そして、【時期】

越のルビーは、一年中栽培できるよう作られた品種でした。実際、福井県内では一年中流通しています。それこそ、年末の寒い時期にも、スーパーには沢山ならんでいます。

ところが、実際育ててみると、冬場にはまったく味が乗らないことがわかりました。

これを知らずに、農家さんに「越のルビーちょうだい」と年中せっついて、どんどこどんどこ市場に出荷させた結果が、今の「越のルビーあんまり美味しくない」現象に繋がっています。

八百屋テクテクでは、農家さんとコミュニケーションを頻繁に取り合っています。美味しい時期を見極め、美味しくない時期に販売しないことを徹底しています。



最後に、【農家さんの腕】

これがもっともトマトの出来を左右する項目といってもいいと思います。

トマトは本来、栽培できれば「農業のプロ」と言われるぐらい、難しいものなのです。

でも実際に農業を行っている人は、「専業の本当のプロ」から「家庭菜園の延長のセミプロ」まで幅広い方々が携わっています。直売所で野菜をよく観察してみると、なんとなくわかると思います。「粒も色も綺麗に揃っている、この農家さんはプロだなぁ」とか、「この野菜は成長しすぎていて、美味しい機会を逃している。セミプロだなぁ」とか。

八百屋テクテクが選んでいる農家さんは、越のルビーと真剣に向き合い、特性を理解して、毎年試行錯誤しながら栽培している、越のルビー専門の農家さんです。



越のルビーは、甘さの中に、成熟した酸味もしっかりと感じ、強い香りがする、味が濃いトマトです。さらに皮が柔らかくて食べやすく、くちどけのいいトマトです。味に敏感なお子様や、皮が気になるお年寄りが、特に好んで食べるトマト、そんな美味しいトマトなのです。

「今まで越のルビーはそんなに意識してなかったけど、本当に美味しいトマトなんですね」と八百屋テクテクの御取引先様からよく言われます。八百屋テクテクの越のルビーは、さまざまな条件にかなった農家さんだからこそできる、美味しい越のルビーなのです。


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