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スピッツ「聞かせてよ」は、ちょびっツ説。



こんにちは。八百屋テクテクです。

今回は、スピッツ「聞かせてよ」について解釈していきたいと思います。

この曲は、何かをモチーフにした曲なんじゃないかなと思って、いろいろ調べてみました。そして、しっくりくる話を見つけました。それがブログタイトルにありますとおり、CLAMP原作の漫画「ちょびっツ」です。

CLAMPは女性4人で構成されているクリエイター集団です。カードキャプターさくらや、魔法騎士レイアースに代表されるとおり、主に女の子が活躍しているアニメを手掛けている、女の子向けの漫画を描いていました。今でいうところの、プリキュアみたいな感じですね。

しかしながら、この「ちょびっツ」は、男子向けに描かれています。というのも、エロっぽい絵とか設定が、全面にでている話なのです。ヒロインは少女型のロボットなのですが、起動ボタンは女性器にあたる部分にあります。主人公の青年は、おっかなびっくり、股の間を探って、その奥の起動ボタンを押す、というところから、物語が始まっています。

先に挙げた、カードキャプターさくらや、魔法騎士レイアースのことを、プリキュアみたい、と紹介しましたが、そういえば、CLAMPが描く漫画は、エロ要素をふんだんに含んでいたことを、今更ながら思い出しました。今、それらを少女向けとして放映したら、大問題になりそうです。

という感じで、エロっぽい話として、「ちょびっツ」を紹介してしまいましたが、このアニメの主軸は、人間とロボットは恋愛できるか、という点にあります。最初はエロ路線ではじまっているものの、回を経ることに、わりとちゃんとした重いテーマへと引きずり込んでいく、というのが、CLAMPのアニメの特徴でもありました。その特徴が如実に出ているのが、「ちょびっツ」という話だと思うのです。

スピッツ「聞かせてよ」は、「ちょびっツ」の物語の終盤において、いろんな葛藤の末に、ロボットの少女と向き合った時の、主人公の気持を表現しているんじゃないかなと、私は想像しました。




偶然の世界 どう動いたらいいんだろう?

蝶の羽が起こすくらいの 弱い風受けて

「偶然の世界」からはじまっている詞ですが、これは「この現実世界の話ではないんですわ」と言いたいんじゃないかなと。「偶然入り込んでしまった、この世とは別の世界」という意味なんじゃないかなと。もっといえば、「この間、偶然みたアニメの話なんですけど、」という、めっちゃ陳腐な言い回しになってしまいますが、ようはそういうことを言いたいんじゃないかなと。

もうひとつ、「ちょびっツ」の内容に絡めて読み解くと、主人公の青年は、ヒロインのロボットを偶然拾います。さらにそのヒロインは、話を追うごとに徐々に判明していくのですが、世界を破滅するほどの強力な力を秘めている、めちゃくちゃ特別な機体だったのです。扱い方を間違えれば、世界が終わってしまう。そんなヤバイ機体なのです。もし、主人公の立場になったら「どう動いたらいいんだろう?」と戸惑うに違いありません。

また、「蝶の羽」が出てきますが、これは原作を手掛けるCLAMPのことを指しているんじゃないかなと。CLAMPの画風が、まさに「蝶の羽」のような鮮やかさなのです。前述したカードキャプターさくらや、同じく彼女たちの作品であるXを画像検索してみてください。蝶の羽みたいでしょう。ここは、「作家集団CLAMPが表現する、風の影響を、わたくし草野マサムネは受けました」ということを言いたいのかなと。



小さすぎる窓から 抜け出せる時が来る

言い訳の作法なんて 捨ててしまったし

「小さすぎる窓」って、なんでしょう? これは現実の窓ことを言ってるんじゃないな、と思ったのが、このブログにて「ちょびっツ」説を提唱するきっかけになりました。窓って、ウインドウ、つまりパソコンのことを言ってるんじゃないかなと。この、人間が作り上げた、人間が想定している範囲内という小さな小さなロボットの領域から、抜け出す、というのが、「ちょびっツ」のテーマであり、「聞かせてよ」とリンクしています。

また、ヒロインの女の子を、人間に便利なロボットという枠組みから連れ出すのと同時に、人間である自分もまた、ロボットに恋をするなんてありえない、といった人間側の作法を、捨ててしまう必要があります。それらができてはじめて、主人公は、ヒロインと向き合うことができるのです。



聞かせてよ 君の声で 僕は変わるから

新しい甘い言葉で 愚かになりたい

ヒロインのロボットは、最初拾ったときはデータが全部消去されており、ちぃ、しかしゃべれませんでした。それが主人公との交流を重ねるごとに、言葉と感情を学習していくのです。しかしながらヒロインの正体は、世界を破滅させる論理と感情を秘めた兵器です。この兵器としての自我と、主人公に対する感情がせめぎ合いながら、物語は佳境へと差し掛かっていくのです。

こんな状況になっても、主人公のすることは同じです。ヒロインと対話を重ねていくことだけです。この世界を救おうとか、邪悪な敵を倒そうとか、そういうことではなく、ただただ、ヒロインと対話したいと願っています。「聞かせてよ」と。

もし、このアニメのタイトルが「ちょびっツ」でなかったら、「聞かせてよ」だったかもしれません。



そっと触れただけで 消えてしまうかもだけど

臆病なこのままじゃ 影にも届かない

もしアナタが、「ちょびっツ」の主人公だったら、どうしますか? 自分の隣にいるのが、自分と心を通わせた、可愛い容姿の破壊兵器だったとしたら。

何が正解なのかもわからない。世界が滅びるかもしれない。選択肢を間違えたら、ヒロインも世界も消えてなくなってしまう。そんな繊細な状況を綱渡りしなければならなくなったとしたら…。

だからといって、臆病でいることはできません。触れずにいるなんてことは、心情的にもできないはずです。



聞かせてよ 君の声で 僕は変わるから

懐かしい苦い言葉で 素直になりたい

そして僕も答えるように つぎはぎしながら

ありふれた愛の歌 歌いはじめる

歌いはじめる

ここで歌われる愛の歌は、ありふれたものでなければいけません。高度で難しい表現は、ヒロインには理解できませんから。ヒロインに理解できるように、わかりやすいように、伝えなければいけません。

ロボットのヒロインと、人間の主人公による、通信作業。愛の言葉を題材にして、これは、こういう意味です、というすり合わせを行っています。「新しい甘い言葉」の時もありますし、「懐かしい苦い言葉」の時もあります。その言葉たちを、「これは、新しい甘い言葉なんだよ」とか、「これは、懐かしい苦い言葉なんだよ」とヒロインに教えていくのです。ヒロインもまた、この意味を理解して、今度は自分の言葉で、自分の唇から、愛の言葉を発そうとしています。

これを、聞かせてよ、と主人公は願っています。




という感じで解釈してみましたが、いかがでしたでしょうか?

まあ、こじつけだと自分でも思います。

今更ですけれども、あの、武道館をいっぱいにするロックバンドのボーカルである、スピッツの草野マサムネが、「ちょびっツ」なんて見ているはずがありません。分野が違いますから。ちぃ、可愛いなぁ~!って思っているはずがありません。

私の少ない頭の中の容量では、「聞かせてよ」に沿うようなストーリーが思いつかなかったんですけど、もっとピッタリ沿うようなストーリーが、どこかに眠っているかもしれません。マサムネさんの頭の中にあるストーリーが、どこかにあるはずなのです。

もし、見つけた人は、私にどうぞ「聞かせてよ」と思います。



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