スピッツ「夕陽が笑う、君も笑う」は、犬目線の話だった説。~スピッツ歌詞解釈~

更新日:1 日前



こんにちは。八百屋テクテクです。

今回は、スピッツ「夕陽が笑う、君も笑う」について解釈していきたいと思います。

この曲ですが、とてつもなく明るい曲ですよね。だって、タイトルが「夕陽が笑う、君も笑う」ですもの。すさまじく明るいオーラを感じますよね。

一方で、どこかもの悲しい雰囲気も漂っていたりします。夕陽、の部分が、そう感じさせるのでしょうか?

今回は、このあたりをちょっと解釈していきたいなと。


ブログタイトル通り、私はこの曲は、犬目線の曲なんじゃないかなと思っています。

主人公は犬で、「君」は女性だと思います。それも、学生ではなく、社会人ぐらいの大人なんじゃないかなと。

これを踏まえて、詳しく見ていきましょう。



ここにいる 抱き合いたい ここにいる

やたら無邪気な演技で 泣けちゃうくらい

求める 胸が痛い 求める

君はいつも疲れて不機嫌なのに

Aメロにて、「ここにいる」「抱き合いたい」「ここにいる」とか「求める」「胸が痛い」「求める」の部分なんですけど、なぜかカタコトなんですよね。これは、何か意味があるのかな、と考えたことが、この詞の解釈の糸口となりました。このカタコト具合、なんだか動物っぽくありませんか? スマホのアプリで、犬や猫の気持ちをリアルタイムで表示してくれるものがあるんですけど、これにソックリです。「遊ぼう」「外に出たい」「もっと」「ねえねえ」みたいな感じで。この詞が作られた時代にはもちろん、スマホもアプリもなかったのですが、もしこれが動物の感情を表現したものだとするなら、すごい一致ですよね。

そして、犬である主人公は、「ここにいるから、抱き合いたいよ」と、飼い主である女性にねだっています。そんな主人公に対して、女性は「やたら無邪気な演技」をして、無理に笑顔を作って、主人公を抱きしめてくれます。そんな女性が痛々しくて、泣けちゃうくらいです。

そうです。この女性は、犬の前では元気に振舞っていますが、実はとても疲れています。

だけど彼女が「いつも疲れて不機嫌」なのは、犬も実は知ってます。犬としては、女性の関心を引きたい気持ちはあるけれど、同時に「胸が痛い」とも思っています。飼い主に元気がないと、犬も元気になりませんから。

なんでこんなに、飼い主の女性は元気がないのでしょう? なんで、こんなに疲れているのでしょう。たぶん後に出てくる「中途半端な過去」が原因だと思います。ということは、時間が経てば治る系の、深くもないけど浅くもない傷なのかなと。意中の男性にフラれた的な。それで今は落ち込んでいる最中なんじゃないかなと。



夕陽が笑う 君も笑うから 明日を見る

甘いしずく 舌で受け止めてつないでいこう

サビです。いいですね。たぶん犬は、女性に連れられて夕方散歩している場面だと思います。その道の途中で、大きな夕陽に出会って、わあ、と感動している場面なんじゃないでしょうか。「夕陽」も、「君」も笑っている場面です。女性が笑えば、犬も元気になれます。「明日を見る」こともできるでしょう。

「甘いしずく」は、女性の涙です。これを、犬は「舌で受け止めて」つまり舌で舐めとった表現だと思います。「泣かないで。元気になって」と、犬なりに励ましているのでしょう。その後の「つないでいこう」は、明日に元気を繋いでいこう、というふうにもとれますし、リードで犬を繋いで散歩の続きをしていこう、というふうにもとれます。

ちなみにこの部分で「あっ、主人公は犬なんだな」ということがわかりました。舌で舐めることができるのは、犬しかありません。マイペースな猫には、表情を伺ったり寄り添ったり、涙を舌で拭き取ったりするのは、ちょっと難しいですからね。



怖がる 愛されたい 怖がる

ヘアピンカーブじゃ いつも傷ついてばかり

さまよう 何も無い さまよう

中途半端な過去も 大切だけど

「ヘアピンカーブじゃいつも傷ついてばかり」とは、犬のことかもしれません。普通の人だったら、ヘアピンカーブでいつも傷をつけるなんてことはありえないでしょう。でも犬なら、カーブをショートカットしようとして無理な道を元気に走り、傷を負ってしまう、なんてことはあるかもしれません。

ところで、ペットは飼い主に似る、とよく言います。犬がこの様子だと、飼い主の女性もそうういう性格なのかもしれません。本物のヘアピンカーブではなく、物事において、ヘアピンカーブのような急な折り返しに直面した時に、うまく対応ができない、不器用な女性なのかもしれません。意中の人とのことはもちろん、仕事のことや日常のことでも、カーブで擦り傷だらけになって、疲れちゃっている、という見方もできます。

「怖がる」「愛されたい」「さまよう」「何も無い」のカタコト部分は、前半のAパートではもっぱら犬の気持ちでしたが、ここは犬と、飼い主の女性の気持ちを表しているのではないのでしょうか。

そう考えると、この不器用な女性を、犬になって慰めたくなってきますよね。



夕陽が笑う 君も笑うから 明日を見る

勝手に決めた リズムに合わせて歩いていこう

不器用な彼女だけど、夕陽を見た瞬間、笑っています。こっちまで嬉しくなりますよね。

「勝手に決めたリズム」は、犬と女性の散歩において、自由に歩き回るということなんじゃないでしょうか。犬として、散歩のリズムを自由に満喫することを通して、女性に「もっと自分の心に自由でいいんじゃないかな」と教えるつもりなのかもしれません。



という感じで解釈してみましたが、いかがでしょうか?

「勝手に決めたリズムに合わせて歩いて行こう」っていうフレーズ、好きなんですけど、この歌詞もまた、このフレーズに尽きるのではないのでしょうか。

曲のテーマといえば、恋愛ばかりが取り上げられた時代がありました。私たちの世代は、良質な音楽が豊富に生まれたいい時代だったんですけど、同時に恋愛の曲ばかりを聴かされた世代でもありました。好きだの、さよならだのと、誰もがみんな、そんな歌ばかりを生み出し、追い求めていたわけです。いや別に、それが嫌だというわけでは決してありませんが、音楽というのは、もっといろんな角度やテーマを持っていてもいいと思いますし、持たせることができると信じています。

その可能性を実現したのが、この「夕陽が笑う、君も笑う」なのだと思います。



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