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スピッツ「マフラーマン」は、マクロス7説。



こんにちは。八百屋テクテクです。

今回は、スピッツ「マフラーマン」について解釈していきたいと思います。

この曲は、マサムネさん曰く、「正義も悪も超越したヒーロー」についての曲だということです。いやいや、でもこれだけでは、詞の内容を読み解くことは難しいと思います。「なるほど!この曲は、正義も悪も超越したヒーローについての曲だったのか!」と納得する人は、たとえスピッツファンでも、なかなかいないと思います。

そこで、補助線になるような物語を代入させてもらうことで、詞の内容をもっとクッキリさせてみたいと思います。八百屋テクテクがチョイスしたのは、マクロス7です。


マクロス7とは、宇宙に進出した人間と、宇宙人との間に起こった戦争を、主人公が阻止するという話です。この阻止の方法がなんとも特殊で、当時かなり話題になりました。その方法とは、主人公がロボットに乗り込んで戦場に駆けつけて「戦争なんてくだらねえぜ!俺の歌をきけーっ!」と敵味方関係なくスピーカーを銃で相手のロボットの中に打ち込み、無理やり自分の歌を聴かせるというものです。主人公のこの行動は、敵味方を激怒させました。真面目に戦争をやってるのに、ふざけるな、と。でも物語が進むにつれて、主人公の熱い思いが歌を通じて広がっていき、ついには敵味方を感動させて戦争が終わるみたいな話です。


このマクロス7の主人公の動きが、マフラーマンにピッタリだったので、今回はマクロス7のストーリーに沿って、マフラーマンの詞を紐解いていきたいと思います。




赤いマフラーが 風を受けて

燃えるほどに スピード上げてく

マクロス7の主人公が乗るロボットは、ファイヤーバルキリーという名前です。名前の通り、赤い色の機体です。主人公の熱気バサラは、この赤い機体を駆って宇宙に飛び出して行き、敵味方のミサイルを高速で避けつつ、スピーカーをばらまいて、熱唱するのです。

一方でマフラーは、車やバイクの排気口兼通気口になっている部分で、本来はエンジンの騒音を軽減する役割を担っています。でも、この場合のマフラーは、暴走族がやってるみたいにサイレンサー機能をわざとなくして、エンジンの本来の爆音を聴くためのものに調整しなおしたものでしょう。バイクにこだわっている人ほど、排気口から抜けてくるブンブン!という音を心地良く思うものです。それを爆音で聴きたい、という気持ちも、わからなくもないです。

この詞のマフラーの意味と、マクロス7の内容が、なんとなく合致しているように、この八百屋さん的には思えるのです。

赤いバルキリーが 観客の声援を受けて、宇宙の風に乗って、燃えるほどに熱い歌を歌いながら、スピードを上げていくのです。



肌をさすような 光浴びて

ずっと僕は走りつづける

マクロス7にて、主人公が歌っているのは、ミサイルが飛び交う戦場です。爆風と熱波と閃光がきらめいています。そんな中を縫うように駆け抜けていくのです。



マフラーマン いつも君を探す

ハイパーな愛に賭ける

マクロス7の主人公は、なんでわざわざ戦場で爆音で歌を歌っているのでしょう? それは自分の歌を聴いてくれる人を探しているからです。自分の歌を聴いて、感動して、「戦争なんてくだらないな」と思ってくれる人を、少しでも多くしたいと思っています。自分の想いに共感してくれるファンを、探しているのです。

ハイパーは、次元がはるかに超えていることを指します。戦争を止めるために、もっと大きな力でねじ伏せようとするのは、同じ次元での力の使い方です。でも戦争を止めるために、愛の歌を歌うのは、別の次元といえるでしょう。ハイパーな愛に賭けていると言えるでしょう。



泣き疲れて いやな思い出も

みんなまとめて すり潰してく

軽い判断で 放つブラスターが

健全な悪を 吹き飛ばしてく

ブラスターは、本来は爆破装置や強力な音響装置のことを指しています。スターウォーズのおかげで、光線銃というイメージがつきましたが、ここは音響装置という意味で解釈したいです。

マクロス7の主人公は、最初はスピーカーをチマチマとばらまいて音楽を聞かせていましたが、物語の後半では、自分の機体であるファイヤーバルキリーに巨大な音響装置をつけて、音波をガンガン飛ばすことで戦場全体にサウンドをばらまくようになっていきます。

戦争を仕掛けて相手を滅ぼそうとする「健全な悪」を、大音量の愛の歌で吹き飛ばしていくのです。泣きつかれるほどの嫌な思い出も、この情熱なら、みんなまとめてすりつぶしてしまえることでしょう。そういう強引さがあります。



マフラーマン エスパーが君を襲う

スポンサーの後悔を越えて

エスパーは超能力者という意味ですが、もし戦争を愛の歌で止めることができたら、愛の歌を歌っている人は、超能力者だといえると思います。この超能力が、戦争をしようとしていた君のやる気を襲うのです。

スポンサーは、対象となる活動や団体の運営費用や設備投資などを負担し、その見返りを期待する人のことです。この場合、お互いの陣営ですね。愛の歌に押されて撤退したとなれば、いままで軍事に投下してきた費用はどうなるのだ、と後悔することになるでしょう。とはいえ、愛の力という、もっと大きなものに救われたという、何か決定的なものが残るはずです。



流された毒さえも 甘い味がする

安上がりな幸でも 今なら死ねる

マクロス7の登場人物でもっとも劇的な死を遂げた人物は、金竜大尉です。金流大尉は軍の隊長であるがゆえに、ガッチガチの戦闘マシーンでした。このため、主人公熱気バサラの戦場での勝手な行動には、めちゃめちゃ腹を立てていました。ですがある時、敵の特殊な攻撃を受けて精神力を吸い取られて、心に深刻なダメージを負ってしまうのです。

でも熱気バサラの歌声は、傷ついた心を癒やす効果がありました。徐々に回復した金流大尉は、これまでとは一転して、バサラのファンになりました。最後には彼の持ち歌である「突撃ラブハート」を熱唱しながら敵艦に飛び込んでいき、自爆して散ったのです。

この、金竜大尉の生涯がなぞられているような詞です。



マフラーマン 太陽もいつか消える

グルーヴィーに エンジンをふかす

「太陽もいつか消える」は、マクロス7の舞台を表現しているかのようです。マクロスとは、巨大な宇宙都市のことです。彼らは宇宙を航行しながら、住めなくなった地球の代わりに、居住可能な星を探しているのです。

そんな絶望的な航行を続ける彼らには、グルーヴィーな音楽が必要なのです。グルーヴィーは、楽しい、魅力的、素晴らしいという意味です。まさに、マクロス7の主人公のような、情熱のこもった歌のことだと思います。



という感じで解釈してみましたが、いかがでしたでしょうか?

マクロス7は、SFロボット作品ではありますが、これまでのガンダムみたいな戦争がテーマになっているものとは違い、音楽がメインの作品となっています。音楽が世界を救う話なのです。

これはSFロボットアニメの新しい挑戦でしたが、その影響をもっとも多く受けたのは、私たち一般の視聴者ではなく、むしろ音楽業界だったのではないのでしょうか。「なんだこれは!?」と、音楽に携わっている人なら、めっちゃビックリしたと思います。

もしマサムネさんが、本当にマクロス7を視聴していたとしたら、マクロス7のエッセンスを取り入れていてもおかしくはないと思うのです。




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