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福井県は、都市計画の失敗を学ぶのに最適な案件です。~本当は怖い福井県~



こんにちは。八百屋テクテクです。

今回は、都市計画について語っていこうと思います。といっても、専門的な話ではありません。だいたい私は八百屋さんですから、そっちの分野において語れることは、限られています。世間話程度に聞ける話になりますので、どうぞ、楽な気持ちで聞いてくださいませ。


まず、都市計画とは何か、について。都市計画とは、文字通り、都市を作ることです。

紀元前の古代中国では、人々はいろんな場所に雑居していました。これを士農工商に区画を分けたことが、都市計画のはじまりです。農民は農村に、商人は商業地区に住んでもらうことで、人々の移動が効率的になりました。またその区画に住むもの同士で交流が盛んになり、技術の向上や便宜を図るといった、プラスの作用がありました。このように、どの職業に当たる人が、どの区画に住んでもらい、その人の効率や利益を最大化するように取り計らうのが、都市計画の基本的な考え方です。

後世になってくると、都市計画はいよいよ効率的に進めていくことが求められるようになりました。道路、線路をどうやって引くかはもちろん、市街地の道路なら上下水道、電線、都市ガス、融雪装置も一緒に考えなければなりません。さらに地下鉄や地下街、地下駐車場を敷設するなら、それよりももっと前に考えておくことが必要になってきます。どこを都市の中心に据えるのか、人の流れはどうか、観光客向けに駅周辺の整備はどうするのか。そこで働く人に対して、郊外からの導線はどうするのか。……都市とは、人々が集まっていつの間にか自然発生しているものではないのです。行政がある程度人の流れを予測して、道路なり区画なりを整備し、その計画通りに人々に運用してもらうことができてはじめて、都市計画が成功となるわけです。



ここまでの話で、フハハハハ、と笑ってしまった人もいるんじゃないでしょうか。特に福井市民なら、思い当たるフシが沢山あるでしょう。





たとえば、これは金沢駅前です。

駅前広場に向けて、金沢駅通りがズトンと通っています。この通りが駅前で二手に分かれて、南北に走っているような状態です。金沢駅周辺は高低差もあるので、京都など碁盤目状の街に比べたら、さすがにしっかり整備が行き届いているとは言えないかもしれませんが、それでも綺麗な道路図です。ちゃんと目的をもって、道路を作ったんだな、ということがわかります。





これが、わが町福井市の中心地、福井駅前です。

まず目に入るのは、福井城址の大きなお堀です。これがあるせいで、福井駅前がかなり圧迫されているのです。道路が大きく曲がって作られています。いや、悪いのは城ではなく、ここを交通の中心にしようとした、都市計画のまずさです。

また、福井市内は、南北に通る道のほうが交通量が多いのです。この図だと、県道30号、別名フェニックス通りです。でも道幅は、福井駅前へのストレートである県道11号のほうが大きいのです。駅前へのストレートに、交通が集中すると思ったからでしょう。結果、毎日大渋滞を起こしています。

なお、この図の範囲外にはなりますが、県道11号は、すぐに道路が細くなって消滅します。福井駅前を飾るだけの、竜頭蛇尾の道路なのです。


なお、福井駅前は長年、ずーっと工事中です。ずーっとどこかの道路を掘り返して、整備しています。一方で、同じ福井市森田地区の新興住宅地は融雪装置がなく、毎年の雪害で大変な目に合っています。ちゃんと計画していれば、こんな無駄遣いをせずに済んだし、新興住宅街の道路整備だって、計画的にできていたはずです。


ちなみに、北陸新幹線の開業に合わせて、福井駅前の一等地に新しいマクドナルドとスターバックスがオープンしたそうです。どちらも、最新の綺麗な店内が特徴だと、テレビで報道されていました。これで、福井に訪れた観光客の心をつかむことができるでしょう。北陸新幹線で福井にお越しの際は、ぜひ、マクドナルドでリーズナブルに食事を楽しんでもらいたいですね。大手チェーンが味方なら、駅前観光は大成功間違いなしです。よかったですね。

このように、福井市を眺めるだけで、「ああ、この市は、都市計画に失敗した街なんだな」と、学習することができるのです。後学の、よい事例になっているのではないのでしょうか。

この調子で、いろんな事例、見ていきましょう。





この図は、石川県立図書館と、その周辺の地図です。

図書館など学術的な機関は、同じ学術的な機関と同じ区画にすることで、より効率的に勉強をしたり、研究ができたりします。これが、都市計画の基本です。この地図の中には、金沢大学付属病院、金沢大学、金沢商業高校、小学校、金沢美術工芸大学、と、学術機関が沢山あります。勉強するにはもってこいな環境ですね。





さて一方、これは、福井県最大の図書館である、県立図書館です。

まわりは、田んぼになっています。周辺には何もない、とても見晴らしのいい図書館となっております。

農家さん専門の図書館というわけではありません。他の県の図書館と同じく、県民の方はどなたでも利用できるよう、作られた図書館です。

コミュニティバスが運行しており、高校生とか、子供たちはバスに乗って、この図書館まで来ます。自転車で来る人もいますが、学校区からはいささか離れており、また国道8号線という大きな道路を横断しなくてはいけないため、自転車をヒイコラ漕いで来ようとするひとは、あまりいないように思います。





これは、芦原温泉駅と、芦原温泉街の写真です。

芦原温泉駅で降りても、芦原温泉まで歩いて行くことができません。電車でいこうとするなら、芦原温泉をスルーして、福井駅までいったん南下し、それからえちぜん鉄道に乗り換えて、三国方面の電車に乗る必要があります。まあ芦原温泉駅からはタクシーとかバスが出ているので、それに乗るのが手っ取り早いんですけどね。

でも、都市計画という観点においては、この街のつくりは観光客に不親切ですよね。観光客をお迎えするという目的で街を作っていないことが、この図でよくわかります。





これは、広島の沿岸部です。

広島は、造船・鉄鋼・自動車などの重工業から、電気機械・電子部品に至るまで、さまざまな工業が盛んな地域でありますが、道路、鉄道、船と、輸送手段に事欠かない充実した輸送体制が整っています。産業と物流は、きってもきれない関係にあります。もちろん、その工場にスムーズに通勤するための人の流れというのも、ちゃんと計算されています。





ここは、福井が誇るシリコンバレー、テクノポート福井と、その周辺の地図です。

民家がありません。ここで働く人々は田んぼの真ん中を車を飛ばして向かうことになります。鉄道も遠いです。地図で見えている鉄道線はえちぜん鉄道なので、貨物列車の運行はありません。物流は基本トラック任せになりますが、太い道路もなく、福井南にある物流センターや高速道路のインターに行くためには、渋滞する福井市内を通りぬけなければいけません。

もし工場を作るなら、インターに近い丸岡や金津に作った方が、物流の点においては正解になります。モンベルが大野の山奥に物流センターを作ったことが話題になりましたが、テクノポートに作るよりも、よっぽど正解でしょう。





ここは、越前市中心部です。

昔ながらの家や寺院など、歴史的建造物が多いこの街は、道路もまた昔からの道路を利用して現在に至っています。東西や南北に抜けるメインストリートになる道がないのと、曲がりくねった道のせいで、非常に迷いやすくなっています。平安時代は国府が置かれ、紫式部がいたことでも有名な街で、越前刃物や越前和紙など文化財が豊富にある街です。歴史的に文化的にも、金沢市ほどのポテンシャルを秘めている街だと思います。が、金沢市とは違い、大勢の観光客や訪日外国人でにぎわうまでには至っていません。いろんな理由はあるかと思いますが、ひとでにぎわうように街が設計されていないというのもまた、原因のひとつでしょう。



地図で眺めるだけではなく、実際に住んでみることでも、福井の都市計画のまずさが露わになってきます。

たとえば、福井市内の新興住宅地には公園がありません。子供たちは駐車場や道路の上で遊んでいて、車が来るたびに逃げていく、といった様子が目撃できます。ボールを追いかけて、大きな道路に飛び出してくる子供もいます。住宅の数にあわせて、緑地や公園を整備することができなかったことがわかります。また、人口が増加している森田地区の小学校では、子供たちは仮設のプレハブ小屋で勉強しています。



福井県の都市計画の失敗をいくつかみてきましたが、どうでしょうか?

駅前の商業地として失敗し、観光地として失敗し、教育機関として失敗し、工業用地として失敗し、住宅地として失敗しました。農地に関する失敗は地図上に現れないので挙げませんでしたが、農地の失敗もあるので、福井は都市計画にかかわるすべての分野において、失敗を重ねているのです。

それもそのはず、都市計画とは、すべてが連動しているのです。ここはこうするので、ここはこうなる、というふうに、計算されて出来上がるものだからです。なので、工業用地は失敗したけど、商業地は成功した、なんてことはあまり起こりえないのです。おおむね成功するか、全部失敗するかの、だいたいどちらかでしょう。

都市計画とは、そういうものなのです。


福井県民は、失敗した街に、住んでいるのです。



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