福井のかぼちゃ事情

こんにちは。八百屋テクテクです。

今回は、カボチャについて語っていこうと思います。



まずみなさんは、カボチャについてどんなイメージをもっていますか?

煮物にしたり、スープになったり、スイーツになったり。

ハロウィンを連想する方もいらっしゃるでしょう。

別名、南瓜、と書きますが、そのとおり南の国からやってきたのかな、とか。

そういった感じなのかなと思います。



最初に申し上げておくと、福井のカボチャはなかなか難しいです。

カボチャ選びに失敗する可能性があります。

なぜか。その理由のひとつに、「美味しいカボチャの環境が整っていない」ということがあります。



どういうことなのか。

ご近所のスーパーをよく見てみてください。スーパーには年がら年中、一日も絶やすことなく、つねにカボチャが売っていますが、福井県産のカボチャが並んでいたことがありますたでしょうか? ほぼ見かけませんね。

仕入れを担当している熟練の市場の方、ならびにスーパーのバイヤーが、福井のカボチャを選んでいないということなのです。

理由は簡単で、他産地のほうが美味しいからです。



青果業界で一番支持されているのが、メキシコ産のカボチャです。えびすかぼちゃ、とか、くりあじなんきん、という品種で、上の画像のような色、形状をしている、一番よくみるカボチャです。

カボチャの原産地は南アメリカとされており、メキシコの気候はカボチャにとって一番よくなじむ気候なんですよね。また南の瓜、と書かれるように、南の温暖な気候でこそ、真価を発揮する野菜なのかもしれません。カボチャはかなり強い植物なので、それこそ世界中で栽培されていますが、本当に美味しい場所というのは、限られているのです。



そのほか、トンガ産、オーストラリア産と、一年の中で、カボチャはだいたい半分くらいの期間は外国産が売られています。いずれの国も、温暖な気候の国です。

また、実は外国産のカボチャほど、生産管理、販売管理もしっかりしています。

外国産ときくと、農薬の心配をされる方がいらっしゃいますが、カボチャに関してはほとんど考えなくてもいいぐらいです。カボチャの栽培には、ほとんど農薬を使いません。半ばほったらかしで育つので、世界中で栽培できるわけです。使用するにしても、日本に輸入されてくる農産物に関しては、日本で栽培されている農薬基準と同じものを適用されているので、安全と言い切れます。

またメキシコからは船便で来るわけですが、到着するまで約1ヵ月ほどかかります。

この期間がとても大事で、カボチャは収穫してからしばらくの間、追熟していくんです。この追熟が、カボチャを美味しくしてくれるんです。

先ほど、福井のカボチャを食べると失敗するかも、と言いましたが、その原因のひとつに、「採れたて新鮮なカボチャを手に入れてしまう」可能性があるわけです。

新鮮なカボチャは新鮮なメロンと同じで、ただのウリです。カボチャは追熟をしてはじめて、カボチャになるのです。

地元のカボチャは採れたて新鮮なカボチャが店頭に並ぶので、失敗しやすくなり、輸入のカボチャは、必然的に、追熟しきったカボチャになるので、失敗が少ないというわけなのです。



じゃあ、輸入品が出回らない時期だったら、地元産でも県外産でも条件はあんまり変わらないんだから、どうせなら地元産のほうがいいんじゃないか、と思うかもしれませんが、それでもやはり基本的には、福井産をおすすめすることがありません。たぶん、スーパーさんなんかでも、おすすめしていないと思います。

福井産が悪い、というより、他産地が美味しいんですよね。

春先から夏にかけては長崎県産のカボチャが美味しいですし、夏以降は北海道産が美味しいです。長崎と北海道に切り替わるタイミングには、富山や石川のカボチャがちょっと出てきたりします。いずれも良質なカボチャですが、北海道の生産販売管理がとても優秀なので、北海道がでてきたタイミングで、切り替わってしまうと思います。

富山や石川のカボチャで「味がない」という状態のカボチャはたまにありますが、北海道ならほぼミスがありません。それだけ、生産販売管理が優れているというわけなのです。



福井のスーパーで福井のカボチャを見かけない理由を長々と解説してみましたが、じゃあ福井のカボチャに未来はないのか…! というと、そういうわけでもありません。

むしろ、正攻法では難しいので、別の可能性を模索してみよう...!というチャレンジ精神が生まれる土壌になっていると思います。





恐竜カボチャです。

福井県は恐竜の化石が多く出土する場所なので、県をあげてPRしています。

この恐竜に似た形状のカボチャは、恐竜博物館のある大野市、勝山市で栽培されており、その地域のイベントなので見かけることがあります。

これはオモチャナンキンというカテゴリーのカボチャで、食用ではありません。

生のひょうたんのようなものだと思ってもらえると、いいと思います。

まだまだ生産規模が小さいので、お目にかかれることは少ないかもしれませんが、みかけたら買ってみてくださいね。

日持ちもかなりしますので、風通しのいい、玄関などに飾っておくといいと思います。





こちらもオモチャナンキンの部類に入ると思うんですけど、ハロウィン用のカボチャです。

福井市宮ノ下地区で毎年開かれているコスモス祭りにおいて、巨大カボチャの展示会を開催しているんです。

すごい巨大なカボチャで、大きいものになると30キロを超えるそうです。すごいですね。

こういったイベントで地域が盛り上がるのも、楽しいですよね。




次は食用カボチャの可能性を模索してみましょう。

こちらは、そうめん南瓜です。

中が繊維状になっており、茹でるとホロホロと崩れていき、まるでそうめんのような形状になります。食感はシャキシャキしていて、味はカボチャというよりキュウリに似ているかもしれません。サラダでもいいですし、和え物に向きます。あっさりして食べやすいですね。

カボチャといえば甘くてホクホク、というのが特徴で、どの産地もその特徴を生かすべく、より甘く、よりホクホクに、という方針でカボチャを育ててきました。その結果、上位に残ったのがメキシコであり、長崎であり、北海道だったわけです。

でも、カボチャの美味しさはそれだけではありません。そうめん南瓜のように、特徴も食べ方も違うカボチャもまた、存在しているわけです。





この白いカボチャもまた、福井のカボチャの可能性のひとつだと思っています。

伯爵カボチャ、という品種なのですが、このカボチャはメロンに似た、ほんのり甘い香りがします。

このカボチャ、実はメロン農家さんが作っています。福井のメロンといえば全国的にも有名ですが、もしかするとこのカボチャもまた、全国に名前が知られるようになるかもしれません。

普通のカボチャは南国のイメージですが、この白いカボチャは雪国のイメージにぴったりですからね。




打木赤皮甘栗かぼちゃです。

お隣の石川県の、加賀野菜に登録されている野菜ですが、福井でも栽培している農家さんはいます。

このカボチャは見た目がハロウィンなんですよね笑 とても鮮やかな色の皮ですし、肉質はネットリしていてスープに加工しやすいです。

甘みも、輸入カボチャほどではありませんが、それなりにあります。甘すぎないカボチャをお求めの方は、こちらのカボチャをお買い求めいただくと、いい感じかもしれません。





ちょっとジャンルが違うかもしれませんが、ズッキーニもまた、カボチャの仲間です。

カボチャは、完熟したものを食べるのに対して、ズッキーニは未熟な実を食べる、という違いがあります。

未熟な実を食べるものって、実は結構あります。ナスやキュウリなどは未熟な実です。オクラやインゲンなどもそうですね。

そして、福井は未熟な実を育てることに関しては、わりと得意な県なんです。

というのも、雲が多い北陸では日照量がそこまで多くありませんので、ゆっくりゆっくり大きくなるんです。日照量が多い地域だと、その多すぎる日光に対応するため、皮が硬くなります。南国のウリなどを想像してみてください。カチンカチンなイメージでしょう。

福井のズッキーニは、皮がとても柔らかくて、焼くとトロトロになります。本当に美味しいです。




おまけですが、カボチャの切り方を紹介しておきます。

みなさんまさか、カボチャの皮をピーラーで剥いてないでしょうね?

カボチャの皮は固いので、ピーラーが痛んでしまいます笑

包丁を使うとしても、なかなか入っていかないし、手が疲れる...そんな声が聴こえてきます。実際、スーパーのパートさんで主婦をなさっている方でも、このやり方を知らずにいる方もいらっしゃいました。安全に、簡単にカボチャの皮を処理できる方法がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

といっても、上の画像のとおり切るだけなのですが…





カボチャを1/8にしてまな板に寝かせて、皮を包丁でそぐように切る。これだけです。

このように、皮がうすーく切れます。




こんな感じです。簡単でしょう??

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