産地:福井県福井市産
出荷時期(目安):9月~10月
キャベツのご先祖様は、青汁の材料でおなじみのケールです。
生のケールを食べたことある方はあまりいないと思うのですが、青汁の原料になるだけあって、本来はとても苦い野菜です。
でも、ケールは苦いけれど、キャベツは甘いんですよね。
それはなぜでしょう?
人間に例えるなら、ケールは筋肉であり、キャベツは内臓なんです。
キャベツを栽培しているところを見てみると、内側の芯を守るように葉が結球しており、さらに外側の葉は花弁のように広がっています。この外側のゴワゴワした葉の先祖がケールです。
この外側の葉は筋肉の役割を果たしています。光合成を活発に行い、養分を内側に届けているのです。
外側のケール部分で作られた養分は、甘みとなって、内側部分であるキャベツに蓄えられるという仕組みになっているんです。
ケール部分がせっせと働いてくれたおかげで、まるまる太ったキャベツ。
ですが、みなさんは、甘いキャベツを食べているでしょうか?
どういうことかというと、実はキャベツが甘いのには、時間制限があるのです。
収穫してから、玉のまま冷蔵庫で保存して1週間ほど。これがキャベツに甘さが残っている目安です。
それ以降は、見た目にこそ変化はありませんが、甘さはキャベツの中で消費され、苦味に変わっていきます。
キャベツだって、収穫されてからも生きていますから、生きるために、蓄えた養分を使っているのです。
甘いキャベツであるかどうかの基準は、芯が美味しく食べられるかどうかです。
普段食べているキャベツの芯は、どうしていますか? 苦いので捨てていますか?
でも、鮮度が高いキャベツは、むしろ芯が甘くて美味しいのです。
ぜひ、旬の、鮮度の高いキャベツに出会ったら、芯を試してみてくださいね。
細かく刻んでサラダにでもいいですし、お味噌汁などに入れると、柔らかくて食べやすいですよ。
もし、キャベツをどうしても長時間保存したい場合は、逆に芯をくりぬいてしまいましょう。
芯を生かすために、まわりの葉が頑張っているのです。なので、芯があると葉が無理をしちゃいます。
芯をくりぬいた後、乾燥しないようにビニール袋などで包んでおきましょう。
ビタミンC、食物繊維が豊富なのに加えて、胃腸を守る役割を果たすビタミンUが多いことも特徴です。
ビタミンUは、胃薬にも入っている成分です。苦い胃薬を飲まなくても、美味しいキャベツを食べるだけで胃を守れるのはお得ですね!
個人的には、味噌汁がもっともキャベツの甘さが引き立つお料理だと思っています。
甘くて新鮮なキャベツを使えれば、そのぶん味噌汁が応えてくれます。
とっても美味しい味噌汁になります。
甘いキャベツに加えて、キノコやネギなど、野菜をたっぷり使った味噌汁ほど、美味しいものはありませんよね。
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